多くの日本人が観るべき知られざる史実をベースに映画化した『セディック・バレ 太陽旗・虹の橋』二部作

2020年8月14日

映画酒場度数 ★★★★★

霧社事件を全く知りませんでした‥

霧社事件という実際の事件をベースにした台湾・日本・中国の合作映画。

観るに耐えないシーンなども多いですが、実際にあった出来事として日本人なら知っておかなくてはいけません。

映画自体は『セディック・バレ太陽旗』『セディック・バレ虹の橋』と2部作となっています。上映時間2部作合わせると5時間近くの大作ですが長さを感じさせません。

映画に登場するセデック族も首狩り族ですが、首狩りは彼らの一面でしかありません。

部族の為に敵を倒し、首を狩り、大人の男と認められる。

首を狩ったことの無い男は大人と認められない。

首狩りの是非はともかく霧社(台湾の地名)の山中で慎ましく暮らしていた。

そこに日清戦争に勝利した日本軍がやってくる。

彼等を『蕃人』と呼び、自分たちは文明人だと日本の統治を開始する。

霧社事件が起こったのが1920年。

皮肉な事にこの約10年後、日本人が連合国に敗北する

第1部で武装蜂起に成功した後、第2部では日本軍のさらなる強力な武器によって、セデック族は次第に追い込まれていく。

第2部で非常にショッキングなシーンではあるが、セデック族の女性たちによる『最後の決断』が描かれる。

私は映画を観ながら『なぜ?』という思いがこのシーンにあったが、セデック族の言い伝えで、彼らの祖先は『木から生まれた』と信じられているが故の行動だという。

その事を知って第2部により感情移入出来た。

こういう映画が観れる映画館が少な過ぎる。

目を覆いたくなる場面も多し、決して気分良く観れる映画でもない。しかし映画で伝えたい思いは感じられる。

素晴らしい映画がある一方、私の住む地域の映画館でやっているのは、毒にも薬にもならない『大作映画』や漫画原作の『邦画』ばかり。