母親が突然亡くなって思う事・残された父の事やこれからの生活

2020年9月9日

母が突然亡くなった。71歳と高齢ではあったが特に持病などもなく健康だった。本人は太り過ぎだと気にしてはいたが。

日曜日の午前9時30分、職場に出勤してパソコンでメールのチェックをしていた時だった。突然、東京に嫁いだ妹からLINEでメールが来た。

『隣のみくちゃんから実家に救急車が来てると連絡があったんだけど。』

隣のみくちゃんとは妹がまだ実家にいた頃の近所の幼馴染み。

慌てて妹に電話してみると、

『おとんとおかんの携帯に連絡したけど繋がらない。』と言っていた。

心配になり父親の携帯に電話してみると父が出て、

『母ちゃんがひっくり返って、いま救急車の中。』

ひっくり返って‥父親に意識の有無とか聞いたが、気が動転していたのか会話にならなかった。

まず頭に浮かんだのは心筋梗塞や脳梗塞などだった。とりあえず父に聞いた病院に慌てて車で向かった。

向かってる途中で2度、病院の方から私の携帯に連絡があった。父親に聞いたのだと思う。

『あと、どれくらいで着きますか?』

落ち着いた声だったが、2度も同じ内容で連絡が来た事に嫌な予感がしていた。

病院につき救急外来の処置室で最初に目に入ったのは沢山の病院スタッフに囲まれた中央で心臓マッサージを受けている母親だった。

『息子さんですか?』

声の下方に目を向けると、

『お家で倒れられて、救急隊員が着いた時には心肺停止の状態でした。それから今まで1時間近く蘇生を試みていますが‥』

‥ニュアンスから、もう見込みは無いのだと悟った。

母親の横で呆然としている父親に聞いた。

『父ちゃん‥もうこれ以上は‥心肺蘇生をやめても良いかい?‥』

正直、今思い返してみれば酷な事を妙に冷静だったその時の自分は、呆然としている父親に聞いた。

小さく頷く父親を見て、

『もう‥いいです‥』と病院スタッフに伝えた。

心肺蘇生の手が止まった瞬間、母親の心電図も平らな一本線になった。

病院スタッフに、

『近くでお母さんの顔見てあげて‥』

と促されて、近くに寄ったのだがコロナ感染防止の観点からビニールの様なものが顔にあり、よくは見えなかった。

手を握るとすでに冷たくなっていた。

悲しみよりも、真っ先に思ったのは『連絡をしなきゃ』だった。

父親が持ってきていた母親の携帯電話を借りて、母親の五人兄弟のすぐ下の妹に連絡した。

『もしもし』

電話口に叔母さんが出た。何年かぶりに声を聞いた。

『ご無沙汰ですしています。〇〇です。ついさっきなんですが、母が亡くなりました。』

『えっ‥』

長い沈黙があり、その後に病院の場所と他の兄弟への連絡をお願いして電話を切った。

その後に慌てて妹に電話した。

『母ちゃん、駄目だった。』

『えっ!嘘でしょ!』

間髪入れずに返ってきた。

『1時間くらい心肺蘇生してたけど駄目だった。』

幼馴染みから連絡があった時点である程度の覚悟はしていたと思うが、まさかそのまま亡くなるとは思っていなかったのだろう。

『分かった‥』

『また後で連絡する‥』

そう言って電話を切った。

この時の俺の気持ちは『悲しみ』よりも、この後の『段取り』で頭がいっぱいだった。職場に連絡を入れて『母が亡くなった事』を伝えた。

処置室に戻り、母の手に触れだが冷たかった。先生から『死因を特定する為、MRI検査をしてみましょう。』と言われ、同意書にサインをした。